TECHNICAL INTERNS外国人技能実習制度の概要
日本が先進国としての役割を果たし、国際社会との調和ある発展をしていくため、発展途上国などへ技能・技術・知識の移転を図り、各国の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とした制度です。
最長5年の期間中、技能実習生は受入企業に雇用され、日本の産業・職業上の技能の習得・習熟に努めます。
受入管理団体の許可を持つ日本の組織・法人などが、相手国政府認可の送り出し機関と連携し、技能実習を希望する18歳以上の若者に対して経歴等の書類審査、適性試験、健康診断、実技試験、面接などを行い、実習生を選抜します。
当初の実習期間は1年(技能実習1号)。国際試験などで、その成果が一定水準以上に達したと認められればプラス2年(技能実習2号)の実習が可能。さらに技能検定試験3級、または相当の評価試験に合格すれば、技能実習3号に移行し、もう2年の実習が可能となります。
技能実習3号の対象は77職種・135作業に限定されていますが、もちろん「介護」もこの中に含まれています。
*詳細は厚生労働省「外国人技能実習制度について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/global_cooperation/index.html
SPECIFIED SKILL特定技能制度の概要
2019年4月1日に施行された新しい制度です。技能実習は「発展途上国などへ技能・技術・知識の移転」や「国際社会との調和ある発展」を目的としています。それに対して特定技能は、中小・小規模事業者などの深刻な人手不足の解消を目指しています。生産性向上や国内人材採用のための取り組みを行ってもなお、人材確保が難しい産業分野で、一定の専門性・技能を持ち即戦力となる外国人を、特定技能という在留資格で受け入れるというものです。
特定技能には産業分野によって1号と2号がありますが、介護は1号の対象。4ヶ月・6ヶ月・1年毎の更新で、最長5年の在留が可能となります。この在留資格を得るには、国内外で実施される介護技能評価試験と日本語試験に合格しないといけませんが、介護職の技能実習2号を良好に修了すれば、2つの試験が免除されます。
介護事業者は技能実習生から特定技能への移行手続きを行うことで、一定のスキルを習得した外国人を、さらに5年間雇用することができます。また技能実習生にとっても、帰国せずに日本で働き続けられるというメリットがあります。
*詳細は厚生労働省「新たな在留資格『特定技能』について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000485526.pdf
厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html
DIRECT EMPLOYMENT人材紹介による直接雇用
日本の就労ビザを持つ外国人は、日本人と同様に直接雇用することができます。
介護業界では、特定技能での在留期間中に介護福祉士の資格を取得した外国人も、同様に直接雇用できます。
しかし介護事業者が自ら公募し、面接・採用まで行うのは、手続き・ことば・身元保証などの問題で現実的には困難。「外国人に特化した人材紹介会社」を通して採用するのが一般的です。
人材紹介会社の料金体系は、外国人労働者の入社が決定したときに報酬が発生する成功報酬制がほとんどです。しかし中には人材を探し始めたタイミングで着手金を求める会社もありますので、紹介会社選びには注意が必要です。
料金体系の他にも、優秀な外国人を紹介できるかどうか、これまでの紹介実績はどうか、独自のネットワークはあるか、アフターフォロー体制は万全かなど、様々な項目での比較検討をお勧めします。 また介護事業者側にも、「働きに見合った給料と待遇を用意する」 「多言語に対応できる環境を整える」 「成長できる環境を用意する」といった準備が必要です。外国人にとって働きやすい待遇・環境を用意すれば、能力や経験を発揮しやすくなり、それが長期的・安定的な雇用に繋がります。